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モニタリング踏まえ対策工実施へ

月山地すべり対策連絡会幹事会

2010月3月10日掲載

 山形県や東北整備局、東北森林管理局な
ど関係機関が連携し、効率的な事業を行う
ための月山地すべり対策連絡会の第4回幹
事会が3月10日、県総合研修センターで開
かれ、21年度のモニタリング調査結果や、
対策工の施工状況及び今後の方針などが話
し合われた。
 東北整備局新庄河川事務所からは、志津
地区において18年2月〜21年10月までの
GPS観測で、最大約2,200mmの移動観
測箇所が確認され、22年度は、集水井2
基、集水ボーリング2,000m、横ボーリン
グ1,000m、排水ボーリング140m、工事用
道路300mを施工する予定であること、ま
た、田麦俣地区においては、集水井2基、
集水ボーリング2,000m、排水ボーリング1
40mを対策工として予定していることが報
告された。
 東北森林管理局からは、山形森林管理所
が所管する志津エリアにおいて、現在、

施工中のものも含め、集水井19基、鋼管杭
打工94本を整備していることや、同じく志
津地区の大越沢エリアでは、N1ブロック
の集水井工1基が22年度に完成、さらに22
年度以降の集水井整備について、N1ブロ
ックで4基、N2ブロックで3基、M1及びM
2ブロックで各1基整備する予定であること
が説明された。庄内森林管理署からは、湯
殿山地区における治山の全体計画を策定
し、渓間工などの配置計画を作成、荒廃状
況や保全対象の状況から、緊急性の高いと
判断される区域をピックアップし、かつ保
全対象地に近く、施工性の良い場所を最優
先に計画していることが報告された。
 山形県からは、21年度の災害関連緊急砂
防事業として、猫谷川及び刈谷川流路工
事、下山沢堰堤工事が完了し、小網川砂防
堰堤工事については施工中(議会の繰越承
認後、5月まで工期延長予定)であり、今
後についても、国交省に対して、小網川

特定緊急砂防事業の新規採択を要望してお
り、22〜23年度に、小網川砂防堰堤の嵩上
げ(H9mまで)および猫谷川、刈谷川の渓
流保全工事(河川水転流管撤去含む)を施
工していく方針が示された。
 意見交換では、鶴岡市の志田忠建設部長
が「七五三掛地区の地すべりに関し、関係
する皆様方から迅速に対応していただき、
深く感謝している。集落内では、残念なが
ら、移転を決めた方もいるが、残った方々
のコミュニティをどうしていくのかについ
ては、市がきちんと対応していきたい」

と述べた。