地域企業の受注機会増大へ
第2回公共調達評議委員会
2010月1月4日掲載
平成21年度第2回山形県公共調達評議委
員会(委員長・五十嵐幸弘氏)が11月30
日、県庁601会議室で開かれ、地域企業の
受注機会増大に向けた入札・契約制度の実
施状況および今後の検討課題などが話し合
われた。
調査基準価格等の引き上げについては、
6月から実施した結果、10月末の土木部の
平均落札率は、建設工事で91.4%、業務委
託で83%と、いずれも前年度に比べ上昇
し、実際、調査基準価格を下回った場合、
そのほとんどが失格数値基準や下請失格基
準によって失格となっている。建設工事で
は、低入札そのものが減少しているが、業
務委託では、再び増加傾向にある。こうし
たことから、現行制度の強化と新たな対策
として、低入札による失格を繰り返す者へ
のペナルティなどの導入が検討されてい
る。
今年度、対象となる設計金額1,000万
円を超える工事の約5割、300件を目標に
実施している総合評価落札制度については
、最終的に対象工事全てに適用することを
目標に、22年度も実施規模を拡大していく
ほか、地域貢献度の評価項目について、県
産資材の活用や県内企業の活用など拡充を
検討。さらに、上記の業務委託における低
入札の増加傾向にも関連し、業務委託へも
試行していく方針。すでに、他自治体の事
例などを検討しており、早ければ来年度か
ら数件で実施される見通しだ。
一般競争入札の参加資格要件の施工実績
では、これまで必須となっていた500万円
以上1,000万円未満の工事についても、50
0万円未満の場合と同様、工事内容や施工
条件により判断のうえ、設定するとした。
また、実績と認める工事の拡大や、業務委
託における技術的要件、実績要件の見直し
についても了承された。地域要件の設定に
関連する20者ルールについても、応札可
能業者数を概ね15者(下限12者)として試
行しているが、地域に密着した小規模工事
など、工事の性格によって、さらに緩和し
ていく。
出納局が所管する物品調達等の取扱いで
は、予定価格5万円未満の物品や同50万円
以下の印刷物、同100万円以下の役務の調
達は、原則として地元企業に優先的に発注
するほか、設計金額700万円以上の役務
の調達に関して、これまで3業種(庁舎等
清掃、庁舎等警備、コンピュータ関連開発
業務)に限って適用していた低入札価格調
査制度を12業務全てに拡大する。これが適
用されれば、これまで出納局の方式に準じ
て行われてきた土木部所管の道路や河川の
維持管理業務にも同制度が適用される可能
性も出てきた。
▲第2回山形県公共調達評議委員会の模様