22年度早期に事業者選定方法など具体化
寒河江市 来年4月から民設民営方式による中学校給食実施
2010月2月8日掲載
寒河江市は、現在、弁当方式となってい
る中学校について、来年4月から民設民営
による完全給食とする方針を固めた。21年
1月に就任した佐藤洋樹市長が公約に掲げ
ていたもの。
同市では、小学校は自校調理方式として
いるが、市内に3つある中学校(陵東、陵
南、陵西)では、牛乳のみの「ミルク給
食」とし、家庭の事情で弁当を持参できな
い生徒には一部、弁当販売方式を取り入れ
ている。これまで、食育の原点は家庭にあ
るという考え方のもとに、こうした制度と
してきたが、共働きの家庭が増えているな
どの社会環境の変化から、中学校でも給食
を取り入れてほしいという要望が市民から
多く寄せられていた。
就任間もない昨年1月28日に、佐藤市長
から市教育委員会に対し、中学校給食の実
施に向けた検討が要請され、これを受け
て、市教育委員会では、県内はもとより
、千葉や東京などの給食施設の視察を実施
するとともに、6月には中学校給食検討専
門委員会を設置。自校調理方式や、共同調
理場方式、民設民営方式、家庭弁当と民設
民営方式の給食との選択方式などを検討し
てきた。その結果、初期投資額が抑えられ
、民間のノウハウを生かした効率的な管理
運営が期待されるなどの理由から、民設民
営方式に決めた。民間会社等が施設整備・
改修、維持管理に要した費用は、毎年の委
託料に上乗せされることになる。また、既
存の中学校にも、配膳室等の整備が必要と
なってくる。
事業者の選定方法など具体的なことは、
22年度早期に決定する予定となっている
が、昨年の検討段階で、市内および近隣の
食品加工業者に意向調査を行っている模様
だ。3中学校を対象とした給食では、一日1
,500食が見込まれる。