一人当売上は2,079万
財務統計指標山形版
2015月1月22日掲載
東日本建設業保証山形支店は、建設企業
の経営活動の実態を計数によって把握する
ことによって経営合理化の参考に資する事
を目的に毎年実施している「財務統計指標
山形版」がまとまったことから公表した。
今回は、13年4月〜14年3月の決算書を
分析したもので、土木建築85、土木285、
建築81、電気65、管124の総計640社の内
容をまとめたもの。
今回の特徴は、県内企業の「総資本経常
利益率(総合的な収益性を表す比率)」が
5期連続で改善し3.84ポイント(前年度比
+1.19ポイント)となっており、福島、宮
城、岩手に続く管内4番目となっている。
要因は売上高が増加傾向にあることと、「
売上高一般管理費率」も管内で5番目と良
好な水準で推移していることなどがあげら
れる。東北6県の「総資本経常利益率」は5
.15%から5.18%と横ばいで推移してお
り、収益性の格差は縮小傾向にある。しか
し、売上高別では5〜10億未満が+5.84%
と最も高く、次いで10〜30億未満が5.80
%、30億以上が4.21%となっており、1億
円未満では2.56%と低迷している。
健全性をみると、県内企業の「自己資本
比率」は2期連続で良化(+0.73ポイン
ト)しており、東北6県・東日本各平均を
上回る水準で推移しているが、売上高1億
円未満ではマイナス0.76%と債務超過状態
となっており、売上高が小さいほど厳しい
状況にある。
また、人的効率を表す「一人当たり売上
高」及び労働生産性を表す「一人当たり付
加価値」は良化傾向にあるものの、山形県
の「一人当たり売上高」は2,079万円で、
東北で一番高い宮城県は2,719万円で640
万円の差となっている。