収益性は継続して高水準
建設企業財務統計
2024月11月20日掲載
東日本建設業保証山形支店は、23年度(
令和5年度)の山形県内建設企業の財務統
計指標をまとめ公表した。これは、経営活
動の実態を計数によって把握することによ
り、経営合理化の参考に資することを目的
に毎年実施している。調査対象は、総合建
設業(土木建築、土木、建築)のほか電気
工事業、管工事業で、今回は土木建築が87
社、土木153社、建築42社、電気68社、管
87社の437社の決算資料を分析した。
グラフが示す通り、黒破線の東日本平均
を基準にみると、昨年度とほぼ同じグラ
フ(傾向)になっており、総資本経常利益
率、売上高経常利益率、自己資本比率、流
動比率は高ポイントで、東日本平均を上回
っている。特に、企業が経営活動のため投
下した総資本に対して、どれだけの経常的
な利益を上げたかを表す総資本経常利益率
が前年度比1.11%ポイント減少したもの
の、東北平均、東日本平均をともに上回っ
ている。また、売上高に対してどれだけの
経常的な利益を上げたかを表す売上高経常
利益率は、前年度から0.49ポイント減少し
たが、東日本全体では上位から3番目に位
置している。種別では電気が6.81%と最も
高く、建築が0.18%と最も低くなって
いる。
そのほか、活動性を見る総資本回転率は
1.18回、自己資本回転率は3.21回、生産
性を見る1人当たり売上高は2,474万円
で、業種別では建築が4,222万円と最も高
く、電気が1,517万円と最も低くなってい
る。健全性を表し100%以下が理想とされる
固定比率は、前年度から10.03ポイント良
化し、90.57%となったものの東北平均を
下回り、業種別では土木建築が70.23%と
最も低く、建築が136.71%と最も高くな
っている。