諸経費増で収益減
第145回建設業景況調査
2017月7月24日掲載
東日本建設業保証ほかが実施している「
第145回建設業景況調査」がまとまったこ
とから公表した。今回の調査は17年4月〜6
月の実績(今期)と17年7月〜9月(来期)
までの見通しについて実施した。全国的な
景気は前期比で1.0ポイントマイナス幅が
縮小したが、「悪い」傾向は続いている。
地区別では北海道を除く全ての地区で「悪
い」傾向となっており、特に近畿が▲14.0
と最もマイナスが大きくなっている。
山形県版では、<景気>は「悪い」傾向
がやや弱まってきているが、地区別の最
上、庄内、業種別の土木、建築を除くすべ
ての区分で「悪い」傾向となっている。来
期はさらに「悪い」傾向が強まる見通し
で、地区別の庄内、業種別の土木を除くす
べての区分で「悪い」見通しとなってい
る。
<受注>は、官公庁・民間ともに減少傾向
が強まっているが、来期はさらに強まる
見通し。
<資金繰り>は容易傾向が続いており、来
期は厳しい傾向に転ずる見通しとなってい
る。支払手形の平均サイトは91〜120日が
一番多く54.8%。受取手形も同じく59.5%
を占めている。
<金融>は銀行等の貸出し傾向は容易傾向
が続いており、短期借入金利は増加傾向が
続いている。来期は安易傾向がやや弱まる
見通しだが、短期借入金の増加傾向は強ま
る見通しで、金利は「下降」傾向が続く。
<資材>は、調達の安易傾向がやや弱まっ
ており、価格は上昇傾向が強まっている。
来期は調達困難傾向に転じる見通しで、価
格上昇傾向も続くとみている。
<労務>については確保困難傾向が相変わ
らず続いており、賃金の上昇傾向が強まっ
ている。来期は確保困難傾向がやや強まる
見通しで、賃金の上昇傾向は弱まると見て
いる。
<収益>は減少傾向が弱まっており、原因
は相変わらず「完工高」の減少で93.8%と
最も多く、次に「発注単価の低下」が31.3
%、「諸経費の増加」31.3%となっている
。来期は、減少傾向がかなり強まる見通
しとなっている、
<経営上の問題点>は、人手不足が63.6%
とトップで、次いで従業員の高齢化が58.2
%と続いている。