景気は「悪い」傾向
第141回建設業景況調査
2016月7月25日掲載
東日本建設業保証ほかが実施している「
第141回建設業景況調査」がまとまったこ
とから公表した。今回の調査は16年4月〜6
月の実績(今期)と16年7月〜9月(来期)
までの見通しについて実施した。全国的な
景気は前期比で1.0ポイントマイナス幅が
縮小したものの、「悪い」傾向が続いてい
る。地区別では全ての地区で「悪い」傾向
となっており、特に北陸が▲21.5と前回に
引き続き最もマイナスが大きくなってい
る。
山形県版では、<景気>は「悪い」傾向
がやや弱まっており、地区別、業種別でみ
ると、建築を除くすべての区分で「悪い」
傾向となっている。来期は悪い傾向が強ま
る見通しで、すべての区分で「悪い」見通
しとなっている。
<受注>は、官庁、民間工事ともに減少傾
向が弱まっているが、来期は官・民とも減
少傾向が続く見通し。
<資金繰り>は依然として厳しい傾向が続
いており、来期も地区別の村山、業種別の
建築、土木を除くすべてに区分で厳しい傾
向が続く。支払手形の平均サイトは91〜12
0日が一番多く60.0%。受取手形も同じく5
6.4%となっている。
<金融>は銀行等の貸出し傾向は容易傾向
が続いており、短期借入金利も不変で、短
期借入金は増加傾向が強まっている。来期
は安易傾向がやや弱まるが、短期借入金の
増加傾向は強まる見通しとなっている。
<資材>は、調達は困難傾向に転じてお
り、価格は上昇傾向が続いている。来期は
調達困難傾向が続く見通しで、価格上昇傾
向がやや強まる。
<労務>については確保困難傾向が続いて
おり、賃金の上昇傾向が強まっている。来
期は確保困難傾向がやや強まる見通しで、
賃金の上昇傾向はやや弱まると見られる。
<収益>は減少傾向が弱まってきてい
るが、原因は相変わらず「完工高」の減少
が87.5%と最も多く、次に「競争激化」が4
1.7%となっている。来期は、完工高3〜5億
未満を除くすべての区分で「減少」傾向の
見通しとなっている。
<経営上の問題点>は、受注減と人手不足
が同率(56.4%)のトップで、次いで競争
激化、従業員の高齢化、下請け確保難と続
いている。