第1回建設業景況調査
東日本建設業保証
2021月8月4日掲載
東日本建設業保証ほかが実施している「
21年度第1回建設業景況調査」がまとまっ
た。今回の調査は22年4月〜6月の実績(今
期)と22年7月〜9月(来期)までの見通し
について実施した。全国的な景気は前期比
2ポイントマイナス幅が縮小したものの
、「悪い」傾向が続いている。地区別では
全ての地区で悪い傾向が続いており、特に
関東、近畿及び中国が▲10.5と最もマイナ
スが大きくなっている。
地元建設業の<景気>は前期同様「悪
い」傾向が続いており、地区別、業種別、
規模別でもすべての区分で「悪い」傾向と
なっている。来期はさらに「悪い」傾向が
強まる見通しで、すべての区分で「悪い」
見通しとなっている。
<受注>は、官公庁・民間ともに減少傾向
が続いており、来期はさらに強まる見通
し。
<資金繰り>は容易傾向が続いており、
来期は厳しい傾向に転ずる見通しとなって
いる。支払手形の平均サイトは91〜120日
が一番多く56.1%。受取手形も同じく64.2%
を占めている。
<金融>は銀行等の貸出し傾向は容易傾向
が続いており、短期借入金利は減少傾向が
続いている。来期は安易傾向が続く見通し
で、金利は不変と予想する企業が8割を占
めており、基調は変わらないものの下降傾
向が続く。
<資材>は価格上昇傾向が強まっており、
調達は「困難」傾向が強まっている。来期
も価格上昇傾向が続く見通しで、調達困難
傾向もやや強まる見通し。
<労務>については賃金上昇傾向がやや強
まっており、建設労働者確保困難傾向がや
や強まる見通し。来期も確保困難傾向が続
く見通しで、賃金の上昇傾向がやや強まる
見通し。
<収益>は減少傾向が続いており、原因
は相変わらず「完工高」の減少で87.6%と
最も多く、次に「競争激化」が35.9%とな
っている。来期は、減少傾向がさらに強ま
る見通しとなっている。
<経営上の問題点>は、人手不足が64.8
%と相変わらずトップで、次いで従業員の
高齢化が55.0%、受注の減少47.0%の順とな
っている。