経営上の問題点は人材
第137回建設業景況調査
2015月7月21日掲載
東日本建設業保証ほかが実施している「
第137回建設業景況調査」がまとまったこ
とから公表した。今回の調査は15年4月〜6
月の実績(今期)と15年7月〜9月(来期)
までの見通しについて実施した。全国的な
景気は前期比で2.5ポイントマイナス幅が
拡大し、「悪い」傾向がやや強まってい
る。地区別では四国を除く全ての地区で「
悪い」傾向となっており、特に北陸▲15.0
と最もマイナスが大きくなっている。
山形県版では、<景気>について地区別
でみると村山が8.0と最もプラスが大き
く、最上が▲25.5と最もマイナスが大きく
なっており、県全体としては「悪い」傾向
が続いている。来期は資本金「1億円以
上」を除くすべての区分で「悪い」傾向の
見通しで、「悪い」傾向がさらに強まる。
<受注>は、官庁、民間とも減少傾向が続
いている。来期も減少傾向が続き、特に民
間の減少が強まる。
<資金繰り>は容易な傾向が続いている
が、来期は厳しい傾向に転じる見通しで、
地区別の村山地区、完工高別10億以上を
除くすべての区分で「悪い」傾向の見通し
。
支払、受取手形の平均サイトは91〜120日
が60%を超えている。
<金融>は銀行等の貸出し傾向は容易傾向
がやや弱まっている。来期は困難傾向に転
じる見通し。
<資材>は、価格上昇傾向が強まり、調達
は困難傾向に転じている。来期も上昇傾向
が続く見通しで、調達困難状況は今後も続
くとみている。
<労務>については確保困難が続いてお
り、賃金の上昇傾向が強まっている。来期
は確保困難傾向が弱まり、賃金上昇傾向も
弱まる。
<収益>は減少傾向がやや強まっており、
原因は「完工高」の減少が76.2%と最も多
く、次いで「下請け代金上昇」が33.3%
、「資材価格上昇」が23.8%となってい
る。来期はさらに強まる見通し。
<経営上の問題点>は、1位は人手不足(5
6.6%)と従業員の高齢化(56.6%)、つ
いで受注の減少、競争激化と続いている。