トピックス

被災県との格差拡大

財務統計指標山形版

2014月1月28日掲載

 東日本建設業保証山形支店は、建設企業
の経営活動の実態を計数によって把握する
ことによって経営合理化の参考に資する事
を目的に毎年実施している「財務統計指標
山形版」がまとまったことから公表した。
 今回は、12年4月〜13年3月の決算書を
分析したもので、土木建築98、土木278、
建築78、電気61、管130の総計645社の内
容をまとめたもの。
 今回の特徴は、県内企業の「総資本経常
利益率」が約2ポイント良化したことで、
これは売上高の増加により、低い水準にあ
った「売上高一般管理費率」がさらに良化
したことと、「活動性(総資本回転率)」
が東日本平均と同水準まで向上したことが
要因となっている。
 同じく東北6県をみると、「総資本経

常利益率」は1.85%から5.15%と前年度に続
き大きく改善しているが、宮城、岩手、福
島の被災地3県と山形、秋田、青森の収益
性格差が拡大している。
 健全性では、県内企業の「自己資本比
率」は東北6県・東日本各平均を上回る水
準で推移しているが、売上高1億円未満の
区分ではマイナス1.09%と債務超過状態と
なっており、売上高が小さいほど厳しい状
況にある。
また、人的効率を表す「一人当たり売上
高」及び労働生産性を表す「一人当たり付
加価値」は良化傾向にあるものの、山形県
の「一人当たり売上高」は東日本管内で下
位から4番目となっている。