受注・収益減続く
第125回建設業景況調査
2012月8月7日掲載
東日本建設業保証ほかが実施している「
第125回建設業景況調査」がまとまったこ
とから公表した。今回の調査は12年4月〜6
月の実績(今期)と12年7月〜9月(来期)
までの見通しについて実施した。全国的な
景気は前期比で1.5ポイントマイナス幅が
縮小したが、東北を除くすべての地区で「
悪い」傾向が続いている。特に北海道が25
.5%と最もマイナスが大きくなっている。
山形県版では、「景気」については悪い
傾向がやや弱まっているが、来期は悪い傾
向がやや強まる見通し。「受注」は、受注
総額では減少傾向が続いており、官庁工事
では減少傾向がやや弱まっているものの、
民間工事は減少傾向が続いている。来期で
は減少傾向がかなり強まると予測してい
る。「資金繰り」は依然厳しい傾向が続い
ており来期はさらに強まる予想。「金融」
は銀行等の貸出し傾向は厳しい傾向がやや
弱まっているが、来期はやや強まるとみて
いる。ここのところ注目されている「資
材」は、上昇傾向がやや強まっており、
来期はやや弱まる見通し。「労務」につい
ては確保困難がやや弱まってきているが、
来期は賃金の上昇傾向がやや強まる見通し
で、確保困難傾向が続くと見ている。
「収益」「経営上の問題点」の項目は、
共通した要因として「受注減少」「競争激
化」が最も多く、完成工事高の減少につな
がっており、収益を悪化させている。
また、「東日本大震災被災地版」を見て
みると、「景気」は前期比5.5ポイントプ
ラス幅が縮小し「良い」傾向が弱まってい
る。「受注総額」は同8.5ポイントプラス
幅が縮小、増加傾向が弱まっている。「資
材調達」は同3.5ポイントマイナス幅が縮
小し、困難傾向がやや弱まっている。「労
働者の賃金」は同4.0ポイントプラス幅が
縮小し上昇傾向がやや弱まっている。いず
れの項目もプラス・上昇傾向にあり、他地
域との温度差が顕著である。