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平均落札率は工事・委託とも上昇

山形県土木部 12月末の入札契約制度改善実施状況

2010月2月19日掲載

 山形県土木部は、12月末現在の入札・契
約制度改善状況をまとめた。調査基準価格
や最低制限価格、失格数値基準の引き上げ
によって、平均落札率は、建設工事で91.4
%、建設工事関連業務委託で83%となり、
前年度に比べて建設工事は2.7ポイント、
業務委託で4.1ポイント上昇している。2月
16日に開かれた平成21年度山形県公共工事
契約業務連絡協議会で示されたもの。
 景気後退による地域経済への景況を考慮
して、応札可能業者数を概ね15者(下限12
者)とする20者ルールの見直しでは、66件
で試行。応札見込者数は16.1者で、実際の
入札者数は6.5者。平均落札率は、93%だ
った。
 予定価格の事後公表の試行拡大では、35
,000,000円以上の工事98件、35,000,000
円未満の工事37件の計135件で実施し、平
均の入札参加者数は6.3者で、事前公表の
平均6.7者と大きな違いは見られなか

った。平均落札率は、35,000,000円以上で
91.6%(事前公表92.5%)、35,000,000円
未満で93.6%(同90.7%)となり、平均
すると、事後公表は92.2%、事前公表は9
0.8%という結果が出た。また、村山支庁
本庁舎管内及び北庁舎管内で90%を下回っ
ている一方、置賜支庁西庁舎管内では約96
%となっているなど、地域差も大きい。今
後は、この試行結果を踏まえ来年度の方針
を検討していきたいとしている。
 総合評価落札方式については、311件(
標準型1件、簡易T型14件、簡易U型296
件)で実施。より技術力にウエートをおい
た加算方式は、簡易T型の3件で試行し
た。平均落札率は90.8%で、土木部の一般
競争入札の91.3%と比較して大きな違いは
見られなかった。工事成績評定点は、一
般・指名競争入札方式が76.2点だったのに
対し、総合評価では76.9点と若干高かっ
た。

県内市町村における総合評価落札方式の導
入状況は、20年度末で8市町(山形市、米
沢市、酒田市、鶴岡市、南陽市、真室川
町、舟形町、小国町)が導入済み、さらに
今年度は大石田町が7月から導入。現在
は、上山市、村山市、飯豊町で導入の準備
を進めている状況。導入済みの市町から
は、不良工事の減少や技術力を反映した競
争の促進などの効果が報告された一方、

導入していない自治体からは、小規模工事
のみで通常以上の施工技術は不要、地元育
成を観点として指名競争入札をしていると
の意見も出された。県土木部では、地域貢
献活動等も評価項目としており、地元企業
の育成にもつながるもので、導入を促進し
てほしいと要望した。